簿記論Ⅱ

本支店会計等

講義時間:17時間

本支店会計は、商業簿記の総合問題として、連結会計と並び、よく出題される分野です。在外支店の換算を含め、しっかりと学習しておきたいところです。
この他に、現金預金、帳簿組織、特殊商品売買、キャッシュ・フロー計算書などを取り扱っています。特殊商品売買は出題されなくなってきていますし、キャッシュ・フロー計算書や帳簿組織が出題されるかは不透明ですが、税理士講座や会計士講座にスムーズにステップ・アップできるように、一通り学習していきます。
また、数年前の試験範囲の改訂により、日商2級で、クレジット売掛金、電子記録債権、有形固定資産の割賦購入、リース取引、圧縮記帳といった論点を学習するようになりました。2級を旧試験範囲で学習された受験生もおられるでしょうから、これらの論点について、計算問題集Vol.3に含め、補足講義を行っています。なお、本テキストは、会計士講座や税理士講座と共用となっています。

現金預金関連の取引も図解を用いて詳説します。
日商で除外される荷為替も税理士・会計士対策として学習します。
2級の新論点も計算問題集の中で講義を行います。

日商検定の学習範囲から除外されている分野について

1. 為替手形
第2章で学習する 「為替手形」は、日商検定の出題範囲から除外されていますが、会計士試験や税理士試験では試験範囲に含められており、会計士短答式の2018年第2回、2019年第1回で出題されています。受取手形自体が2026年(令和8年)をめどに利用廃止となる予定なので、将来、会計士試験や税理士試験でも出題されなくなりますが、しばらくは、引き続き学習しておく必要があります。
一般的な受験校で、日商1級コースを申し込んでも、「為替手形」を学習する機会はありませんが、日商1級コースの受講生が、公認会計士講座や税理士講座にスムーズにステップ・アップできるよう、「為替手形」を本教材で取り扱うこととしています。また、荷為替の仕組みはについても、今後、日商試験では出題されないことになりますが、会計士試験や税理士試験で試験の範囲外とはされていないので、第5章で引き続き講義を行っていきます。

2. 帳簿組織
かつては日商2級で学習していた特殊仕訳帳と伝票会計 (5伝票制)が日商簿記の試験範囲から除外され、日商1級でも出題されないことになりましたが、会計士試験や税理士試験では、帳簿組織は出題範囲のままです。そこで、帳簿組織の学習経験がない受験生のために、旧2級テキストで学習していた帳簿組織の内容も含めて、第6章で学習できるようにしています。
「二重仕訳控除」の論点なども日商1級試験では出題されませんが、 「二重仕訳控除」を含む特殊仕訳帳の構造理解は、経理全般の管理責任者となるであろう日商1級合格者に必要な素養です。試験に出題されるか否かにかかわらず、学習されると良いと思います。

 

 

計算問題集Vol.3